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SAOアニメ アリシゼーション レビュー

【SAOアニメ】アリシゼーション編 #6『アリシゼーション計画』レビュー

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第6話はアリシゼーション編の骨格

SAOアリシ編のアニメも第6話で、アリシゼーション計画の目的について、本プロジェクトを推進する菊岡の口から語られます。

その目的は兵器に転用できるボトムアップ型AIを作り出すことでした。

トップダウン型AIとボトムアップ型AIについてまとめておきます。

SAOのAI(トップダウン型AI・ボトムアップ型AI)

SAOに登場するAIについてまとめてみました。

SAOアニメではSAOで登場したユイ、OSで登場したユナトップダウン型AIアリスユージオなどアンダーワールドのAIをボトムアップ側AIとして定義しています。

トップダウンとボトムアップ型の違いは、簡単に言ってしまうとAIの産まれ方の違いで

トップダウン型:誰かのプログラミングによって生成された人工AI

ボトムアップ型:フラクトライトといった生身の人間の量子を転送させて作った人工AI

という整理で良いと解釈しています。

なお、アニメでユナはトップダウン型として語られていましたが、実際には半ボトムアップ型だと思います。

彼女の人格は重村教授によって、SAOサバイバーの記憶を集めて作ろうとされていたからです。そもそもアリシ編の原作よりも後にOSという作品が登場しています。
このアリシゼーション計画のボトムアップ型AIに向けた布石として、ユナという他人の記憶を載せるAIが描かれていたと考えるのが自然です。

デスゲーム、死銃、ユウキの死と、SAOが死に密接に関わった作品を続けてきた中で、OSだけ「負けたプレイヤーの記憶を盗られる」というあからさまに緊張感の無い作品だった背景には、ボトムアップ型AI、つまりアリシ編に繋げるための設計だったからと考えるのが自然でしょう。

菊岡の人物像

なお、アニメでは説明が端折られていますが、原作ではAIテクノロジーを用いた軍事技術競争は各国で展開されているという背景が描かれています。
この辺はリアリティがありますよね。AI軍事革命と言われる話は、現実世界でもに現在進行形で進んでいます。(このリアリティがSFでは重要な要素ですね)

菊岡の目指しているところは、アニメでは「自衛官の生命を守るため」と簡単に言われていますが、国防そのものだったりするわけです。
アリシ編の黒幕である菊岡は一見悪役として描かれているため、SAO視聴者の中にはアンチ菊岡も少なくないと思いますが、菊岡の目的には大義があるわけです。
この点、黒幕の人物像の描き方が過去作品とは異なっています。

SAOに登場する仮想世界とAIには重村研究室の人物が関わってるわけですが、SAO:茅場、ALO:須郷、OS:重村といった重村研究室の問題児たちは、軒並み私情と私欲によって行動しているのに対し、菊岡だけは自衛隊員の生命のためにアリシゼーション計画を遂行しようとしています。

この点、アリシ編においては過去作品のようなシンプルな勧善懲悪的なストーリーとは一線を画すと感じるわけです。
何が正しいのか?というテーマにおいて、このように一直線に答えを出させないのもまたリアリティがあります。
SF作品としての中身が、過去作品に比べ大人びてきている印象です。

アスナと菊岡の対立

第6話で、アンダーワールドの住人は、元は生身の赤子の脳の存在するフラクトライトから、STLを用いてコピーされた人工フラクトライトだということが明らかになります。
アリスやユージオを代表とする、この人工フラクトライトの存在をどう定義するのか?という点が、アリシ編の非常に重要なテーマなんですね。

ちなみに自分は肉体を持たないクローン人間だと考えました。
倫理的にもこの表現は適切じゃないかと思ってます。

アリシゼーション計画が軍事目的であり、人工フラクトライトを兵器利用していることに対しアスナが反感を持っているのは、人工フラクトライトにも権利(人権)があると考えたからです。
その存在が既存のトップダウン型AIとは明らかに異なるからですね。
菊岡はその意味を分かった上で、フラクトライトと自衛官の生命を天秤にかけて自衛官の生命の方が重要だとしています。
菊岡とアスナの対立は倫理観の対立であり、それはやはりアリスやユージオといった存在をどう定義するのか?という点に向かっています。

アリシ編が川原さんのSAO作品として集大成になっていると感じるのは、このように現実と仮想世界の間にあった距離を概念ではなく、量子世界(=フラクトライト)という科学的なアプローチを用いて具体的に緊密化させた点ですね。
本当にご自身が書きたかったものを書かれたんだなーって思いました。

アンダーワールドの視聴者視点

なお、アンダーワールドにダイブしているキリトは、アンダーワールドの住人を実質上の人間だと定義しています。
キリトはユイはAIとみなしていますが、人工フラクトライトをAIとは考えておらず、明確に分けています。

一方でキリトと旅するユージオは、自身を人間としか思っていません

ここにこの第6話で、実は軍事用AIという本来のアリシゼーション計画の目的という視点が加わったわけです。

アリシゼーション計画の目的という骨格部分は、終盤まで隠しておいても良いんじゃなかったのか?とも思ったんです。
それでも、あえてこの早い段階で語ったのは、この先のアンダーワールドの中のストーリー展開において

  1. 自信を人間であると信じているユージオ
  2. 人工フラクトライトと知りながら実質的に人間だと考えているキリト
  3. 兵器用人工AI

という3つの視点を取り込んで、より純粋で残酷で・・複雑な感情移入を視聴者に与えるための、作者の構成力に他ならないと考えるのです。

アリシゼーション編をより深く知るために『フラクトライト』

SF作品の高評価ポイントとして、リアリティの追及というのがあると思います。
SFだからこそ、リアリティが重要なわけです。(じゃないと何でもありになってしまうので)

これには①概念的なリアリティさと、②現実的に起こりうるリアリティさ、があるわけですが、SAOアリシゼーション編は徹底して後者(②)のアプローチをとっています。
これまで死をテーマにSAOを書いてきた原作者である川原さんは『魂』をどう定義するのか?といったテーマについて、改めて量子力学のアプローチを加え、アリシゼーション編に展開させています。
その中核ワードはやはり脳内に存在する精神部分、人の魂と定義した『フラクトライト』なんだと考えます。

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